お昼頃、フロア内がざわざわしてました。隣の先輩は聞いてもいないのに実況してくるし、トイレに行けば掃除のおばちゃん達が盛り上がっているし。もともと野球が好きな人ならばともかく、そうじゃない人たちまで騒いでいるのがなんだか気に障ります。まったく、ミーハーな人が多すぎる。…なんて思っていたのは数分前までの僕。youtubeに上がっていた10回表の動画を見た今の僕は、ミーハーな人たちに仲間入りです。あの展開で盛り上がらないわけがない。そして、イチローすごい。
プログラマーの仕事は難しいです。仕様どおりにプログラムを作るだけであれば僕だってできます。多少の仕様変更であれば、笑顔で頷けるくらい拡張性を持たせたコードを書く自信もそれなりにあります。しかし、そもそも仕様がない状態で、「(ほぼ)決定事項」や「(とりあえず)やってみたいこと」リストをもとに、仕様を類推してプログラムを作るのは非常に難しいです。将来的な拡張を考えて作っていたら複雑になった割りに、実は拡張する必要が無かったり、逆に、今現在要求されていることを満たすように作ったら、後で要求が増えたときにものすごく困ったり。
そのため、本来、仕様がないのであれば仕様を要求しなくてはいけません。しかし、僕にとってはその要求が一番のネックとなります。仕様が書けない理由も、書きたくない理由もよくわかるので。データを打って、仕様を決めて、工程管理までする人から見て、「仕様にするまでもないでしょ?」とか、「適当にやってみて」でお願いできる人ほどありがたい人はいません。逆に、「早く仕様をください」とか、「この仕様じゃ作れません」とかしつこく言ってくる人は煙たくてしかたありません。少しは考えろと言いたくなるわけです。いや、仕様を書く人がたくさんいたり、仕様を書くだけが仕事だったりするのであれば問題がないのですが、人が足りない状況ではとてもとても…。そう考えてしまうと、僕は前者として振舞おうとしてしまうわけです。
ただ、よく思い出してみると、こちらの曖昧な要求に対して「了解しました」と答える人は、それっきり音沙汰が無く、時間ギリギリになってから「できませんでした」と報告してくる人がほとんどでした。いえ、報告してくるだけまだましで、こちらから確認しにいくまでは決して報告せず、遅れた理由を聞くと、いかに自分に時間がないか、自分の仕事量がどれほど多いかという言い訳を延々とする人もいました。そうだ、ああなってはいけない。あれは最悪だ。…ん? もしかすると、今の僕はあれに近いのかも。なんてこった。
ちょっと嫌な顔をされたって、しつこく仕様の要求をして、しっかり仕事を終わらせよう。今の自分は欲を出さずにできることをしっかりやっていこう。誰かの力になれるようになんて考えるのは、自分の仕事がしっかりできるようになってから。もうすぐ社会人4年生だけど、プログラマとしてはまだ1年生。その辺りは甘えさせてもらって、まずは自分の仕事を最優先で。