倉本

今日は一日中本を読んでました。
漫画4冊、小説1冊、ラノベ4冊、コラム1冊。これだけ読むと1冊は外れが入っているのですが、今回は全てアタリだったので時間を無駄にした感じが全くありません。今回はほとんどが好きな作者のを選んだので、はずれが無いのも当たり前と言えば当たり前なのですが、なんか得した気分。
今日読んだ本の中でも特に印象に残ったのが、倉田英之のコラム本、「倉本」。

倉本 倉田の蔵出し

倉本 倉田の蔵出し

倉田英之はアニメの脚本やラノベを書いている人で、R.O.Dかみちゅなんかが有名どころです。…なんて偉そうに書いてみましたが、アニメの脚本家と言うと黒田洋介の名前を知っているくらいで、倉田英之のことはついこの間まで知りませんでした。倉田英之が携わっているアニメ自体、かみちゅガン×ソードバンブーブレードくらいしか観たことありませんでしたし。
そんな僕がこの本を買ったのは、このあいだR.O.Dを初めて観て、そのオーディオコメンタリーのゆるゆるな会話の中の、「いやぁ、読子は僕の理想の女性なんですよねぇ」という発言に興味をひかれたからです。物を作る際には多かれ少なかれその人の趣味嗜好が反映されるものですから、主人公やヒロインが作者の理想になることはそう珍しいことでは無いように思えます。ただ、それを公言してしまう人間となると結構珍しいんじゃないでしょうか。コメンタリーの中で一度ならず何度か似たような発言をするわけです。…痛い、痛すぎる。しかし、なんだろうこの人は。こんなモロにオタクで、それでいてちゃんと仕事をして面白いものが作れていて、キャラとしておもしろくて…なんだろう、この人。
そんなわけで、倉田英之という人に対する純粋な興味でこの本を買ってみました。本を読んでみてわかったのですが、倉田英之は僕の予想通りの人で、でも、予想以上の人でした。僕の予想とベクトルの向きは一緒だけど大きさが桁外れって感じ。例えば買い物。僕も社会人になってお金に余裕ができたので、漫画やラノベを10冊や20冊ごそっと買うときもあります。本棚に本が入らなくなって、どの本を始末するか頭を悩ませたりしてます。僕よりちょっとレベルが上がると、本は平積みが当たり前で、置く場所がなくなったら読む頻度の低いものは実家に送って管理するらしいです。たぶんそういうのが一般的です。
ところが倉田英之はちょっとおかしいみたいで、DVDを1年間で1000本以上買ったりしてます。お金にすると600万円以上。残念ながら本に関する具体的な数字は載ってなかったのですが、相当な本好きらしいので本に関しても似たようなものなのでしょう。600万円って、僕の年収を軽く越えています。僕が奨学金として借りたお金を軽く越えています。つまり、この人が一年間にDVDに費やしたお金だけで、僕の大学生活4年間が丸々まかなえてしまうという…
僕とはまるでスケールの違う倉田英之ですが、一つだけ共通点がありました。7年ほど前に、「これから10年の間に結婚したら、100万払う」と約束をしているんです。僕も友人に同じような約束をしたことがあって、先週結婚式で会った友人たちから、「結婚したら俺達に100万だからな」と念押しされたりしてます。ただ、僕の場合はそれでもいつかは結婚したいなと思っているのに対し、倉田英之は、「もう地球上のどんな女の人が相手でも、私は恋に落ちないだろうな」と言っています。「女は紙かjpgに限る!」と言い切っています。漢です! ああ、でも何故だろう、僕はそうありたくはない!
一通りこの本を読んで、倉田英之の作品にも興味がわきました。R.O.D.は小説を読んだことがないのでこんど買ってみようと思います。次のクールのアニメでは、倉田英之の名前を見つけたら優先的にそれを観てみようと思います。だらだらとしたコラムでもおもしろさを出せる人であれば、作りこんだ小説や脚本であればもっと面白いものを魅せてくれるのではないかと思うので。今後の活躍に期待大です。