独立心

朝6時に起きて、母方の実家の法事に行ってきました。
ここ数年、家族全員が揃うのが年に一度あるかないかという珍しいことになってきました。ましてやそこに母方の祖母と叔父が加わるなんてお葬式のとき以来です。30年ぶりにきちんと話をし、初めて酒を飲み交わすと言う父と叔父はなんだか盛り上がってました。ついこの間3人目の子供が生まれ、ようやく落ち着きの出てきた兄も、それに加わり盛り上がっていました。でも僕は、ちょっとついていけません。父を見ていると、本当に自分にそっくりだと思います。母を見ていると、僕の思考ルーチンの基はこの人なんだなって思います。兄を見ても、妹を見ても、叔父を見ても祖母を見ても、やっぱり僕と似ていて、血の繋がった家族なのだなと感じます。
時々それが、血が繋がっているってことがたまらなく嫌になります。家族が嫌いなわけではないのですが、なんというか、わずらわしいと感じてしまいます。大学生活で金銭的な支援を受けなかったこと、4年間違う地で暮らしたことで自分なりに干渉期間を置いたつもりです。わがままな願望だとは自覚していますが、連絡を一切取らないでフェードアウトしてしまいたいです。でも、それを僕の常識が許しません。そんな非常識な、恩知らずなことはやっちゃいけないと僕に訴えます。なかなか難しいもんです。そして、自分に子供ができたりすると、逆に家族にくっつきたくなるらしいです。面白いもんですね。
とりあえず今は、毎年一度だけ実家に帰って、30を過ぎたあたりからは毎月仕送りをする。僕の常識と照らし合わせて、そんな感じでいいかなと思ってます。ああ、これが独立心ってやつなのかな。今の僕は自分がちょっと冷たくて嫌な奴だなと思っているけど、10年後には、そんなことを考えていたころもあったなと笑って酒でも飲んでるのかな。そんなことを帰りのバスの中で考えていました。