東京ゲームショウ

今年もゲームショウに行ってきました。
今年で二回目なのですが、相変わらずの人の多さ。PS3のプレイアブル出展があるということで去年よりも多かったような気がします。僕の目的も当然PS3なわけで、真っ先にSCEのブースへ向かい、そこで流れているPS3用ゲームのトレイラーを1時間ほど見ていました。もう見慣れたはずのものが新鮮に思えるくらい、スクリーンも音も綺麗でびっくり。同じ映画でも、映画館で見るのと14インチのテレビで見るのとでは全然違うように、同じゲームでも出力デバイスによって全然異なるものなんですね。
PS3って、環境が整えられないとその魅力が半分も伝わらないと思います。次世代機次世代機と騒いだところで、結局今のところその効力を発揮するのは映像なわけで、その効力を享受するにはHD対応の出力デバイスが必要です。その事実を知った僕は「フルHD対応のテレビをなんとしてでも買う!」と思っていますが、それを知らない人は今持っているテレビでそのままPS3を使い、変わりのない画面をみてがっかりするでしょう。いえ、知っている人でも、たかがゲームごときに大枚を払う人はそう多くないはずです。結果、多くの人に製作者が意図したものが伝わらず、「PS3になってもしょせんこの程度。Wiiの画質で十分」なんていう状況になるのではないかと危惧しています。結局、PS3になって画像が綺麗に出せたからと行ってそれに満足せず、ゲーム性を高める(≠複雑にする)努力を怠ってはいけないんですよね。むしろ、画像が綺麗に出せるようになったのだから、そちらはハードの性能に任せて手抜きをして、ゲーム性を高めるほうに力を入れるってのもありなんじゃないでしょうか。もちろん、SPEの力を引き出せるようになってからねw
会場はものすごく混んでいたので、デビルメイクライ4とヘブンリーソードしかプレイできませんでした。DMC4は、綺麗な背景とエフェクトが印象的。DMCシリーズをプレイしたことのない僕には若干難しい操作でしたが、連続で攻撃を決めたときの爽快感がGood。カメラが固定で最悪のところがあったり、敵がいつまで待っても攻撃していなかったりと悪い点もありましたが、ロンチでもないのにここまでできているのってすごいことなのではないでしょうか。とりあえずDMC3をやってみたくなりました。
ヘブンリーソードは、グレア効かせすぎな画面にちょっとひきました。いくら屋外でもあれはやり過ぎだと思うんですがどうなんでしょう。でも、柱などの遮蔽物の陰に入ったときにキャラクタに影が落ちてたり、物理演算してるっぽい動きがあったりはすごいです。リアルタイムムービーシーンとゲームシーンのつながりもすごく自然。なにより、武器を自由に入れ替えつつコンボを決める、敵がガードをしたり連携っぽい動きをしてくるといったアクション要素が素晴らしかったです。今回はとても狭い箱庭でただただ敵と戦うだけでしたが、これにマップが導入されて移動しながら戦えるとすれば、それだけでかなり良質なアクションゲームになりそうな予感がします。ただ、ボスを倒すときの、押すボタン指定の必殺技は個人的に最悪でした。あれ、なくていいですよ。
PS3で盛り上がっていた今年のゲームショウですが、それ以外ではモバイルやオンラインゲームの出展が多いのが気になりました。奴らは確実に浸透してきています。どうしても興味が持てないので僕は見て周らなかったのですが、そんな事を言っているうちに「コンシューマなんて時代遅れ」と言われる時代がやってきそうで怖い。特に恐怖を感じたのは、CESAのスチューデントゲーム大賞の授賞式を見ている時でした。紹介のときに、エントリーされた各ゲームの映像が説明とともにほんの数十秒だけ流れます。ゲームはプレイしてなんぼのものですから、その程度じゃその面白さが伝わりません。ましてや、学生の作る作品なので見た目もチープで、プレイしてみたいと思うものはたいていは皆無です。が、「5秒間のカッパ」という作品だけは違いました。説明とその映像を見ただけで、「プレイしてみたい」と思わせる魅力がありました。アイディアの勝利です。当然、携帯部門の大賞に選ばれていました。こういう才能のある人がモバイルのほうに流れたら、現在のコンシューマでは太刀打ちできない気がします。コンシューマは一人ではゲームを作れませんが、モバイルならばそれ可能なのですから。幸い、そのすばらしいモバイルの風土をぶち壊すメガiアプリなんていうものが発表されているので、結局モバイルもそれほど盛り上がらないかもしれません。ですが、コンシューマがこのまま進めば、モバイルに追いつかれるのは必至でしょう。
いろいろ考えさせられる、今年のゲームショウでした。