1985年の奇跡

今日はノー残業デイ。18時30分には退社できたので、帰りに寄り道をしてきました。市川、案外悪くないかも。
今日は五十嵐貴久の「1985年の奇跡」。やる気がなく、勝つ気もない。主人公が属するそんな弱小野球部に、ものすごい球を投げる転校生がやってきて変わり始めるという青春物。本屋の宣伝POPに、「セーラー服を脱がさないでの歌詞で泣けるとは思ってもみなかった」と書いてあったのに興味をひかれて購入したこの本、その宣伝に偽り無しでした。
青春物の王道的なストーリーなのですが、それだけに、本筋ではなく文章のおもしろさが際立ちます。「こいつらみんな、話の世界で食っていけるんじゃ…」ってくらい、テンポがよくウィットに富んだ会話がとにかくおもしろい。ラノベでもないのにこんなにニヤニヤしながら読んだ小説は久しぶりです。おかげで電車の中で変な人だと思われていないか、気が気でありませんでした。…嘘です。そんなの気にならないくらい集中して読んでました。
とにもかくにも、エンターテイメント性が非常に高い作品。一押し!

1985年の奇跡 (双葉文庫)

1985年の奇跡 (双葉文庫)