飯田橋

夏休みに入って初日の昨日は、食料がなく、パン一個で一日を過ごすというひもじい思いを味わいました。これじゃいけない。しっかりとひきこもる為には食料を買い込まなくては! そう意気込んで外に出てみたところ、台風が近づいているからかなんだかいつもと違う空気。生ぬるい風に、時折ぱらつく小雨。そしてなんとういか、夏のにおい。こんな日に部屋にいるのはもったいないので、電車に揺られてちょっと出かけてみました。
習慣というものは怖いものです。気がつくといつもと同じ電車で、いつもと同じ方面に向かっているのですから。これでいつもと同じ駅で降りちゃうのはなんなんで、飯田橋で降りてみました。
飯田橋というと神楽坂というイメージなので、ここはあえて逆の方向に行ってみました。西口を出て、南のほうへ。本屋で立ち読みしたり、コンビニでアイスを買ったりしながらぶらぶら歩いていたら、小さな神社を見つけました。「[東京大神宮」という名前の神社。あとでネットで調べてから知ったのですが、都内では結構大きな神社のようです。それと、だいぶ人気のある神社のようです。確かに、僕が行ったときも女性の参拝者がたくさんいました。お守りなどもほとんどそっち関係でしたし。もっと真剣に参拝しておけばよかったとちょっと後悔してます。お守りは買っておいてよかった。
さらにうろうろしていたら東口側に出てしまったので、結局西口に戻って神楽坂をのぼりました。よく名前を耳にするこの坂も、歩いてみればなんてことはない、普通の坂でした。ただ、坂だというのにこんなにお店があって、台風の近づいている今日のような日でもこんなに人が歩いているのは普通ではないのかもしれません。ペコちゃん焼きと、五十番の肉まんは、「あとで坂を下るときに買って帰ろう」と思って素通りしたのですが、結局ぐるっと江戸川橋駅のほうまで大回りをして飯田橋駅に戻ってしまったため、買いそびれてしまいました。今日は並んでいる人の数も少なく狙い目だったのに…次こそは!
歩きつかれて、最後に向かったのは飯田橋ギンレイホール。ここは前々から知っていたので、飯田橋で降りたときから今日の締めにと決めていました。映画を二本立てで上映している映画館です。今日上映していたのは、「華麗なる恋の舞台で」と「マリー・アントワネット」。「マリーアントワネット」のほうはCMをよくみかけていたりして多少の前情報があったのですが、「華麗なる恋の舞台で」のほうはまったくもって情報を仕入れておらず、期待していませんでした。が、結果的には「華麗なる…」のほうが僕の好みでした。
「華麗なる恋の舞台で」は、人気舞台女優が若い青年に恋をする話。自分の息子と同世代を好きになるなんて…と思うのですが、目を輝かせて表情豊かな彼女はとても40代とは思えないほど魅力的です。恋し始めて絶好調の時は20代のような顔つやなのに、浮気されているのではないかと不安に駆られている時はおばあさんの様な皺くちゃ顔。自由奔放で何も考えなさそうにに見えても、その実、自分の魅力を理解していて、それを生かして行動している。女性って、本当に凄いなと素直に感心してしまいました。そんな女性に振り回されて利用される。それってある意味男の幸せじゃないでしょうか。
マリー・アントワネット」は…とりあえず主役がかわいかった。よくCMで流れていた映像は髪が膨らんでからの変な顔でしたが、嫁いだ頃はかわいい美人という形容がしっくりくる感じです。キルスティン・ダンストという役者らしいので、名前を覚えておこうと思います。あとは…ベルサイユ宮殿が見事だったくらいでしょうか。物語としては特に面白い映画ではありませんでした。
ギンレイホールのように、二本立ての上映をやっている映画館を調べてみたところ、他にも、高田馬場の「早稲田松竹」、池袋の「新文芸坐」、目黒の「目黒シネマ」などがあるようです。基本的にどれも一般の映画館でのロードショーが終わったあたりに上映するようなので、評判の良かった映画や、見逃した作品を観たりするのによさそうです。う〜ん、次に観るとしたら、「善き人のためのソナタ」をやるギンレイホールか、「フラガール」をやる新文芸坐か。悩みどころです。

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